カンボジア道中記2

「カンボジア道中記2 〜たやまん・まっすーと仲間たち〜」

「やくそく」プロジェクト 事務局メンバーカンボジア訪問

 2015年5月23日(土)〜27日(水)

<プロローグ——「新たな仲間たち」>

 

2014年8月にカンボジアの学校建設がスタートし、プロジェクトを「やくそく」プロジェクトと命名して事務局が発足してから半年以上が経ちました。

立ち上げたWEBサイトには多くの方々に励ましの声をいただき、Facebookページのフォロワーは2015年6月末現在1,100人を数えます。

ボランティア活動、慈善事業などには全く縁のなかった我々「やくそく」プロジェクト事務局メンバー(田山、増田、福岡、星野)も、本プロジェクトをきっかけにカンボジア、また世界の貧困地域の厳しい現状を知りました。


事務局代表の田山(たやまん)は、前回の2014年11月のカンボジア初訪問のあと次のような感想を述べています。

プロジェクト名が決まり、サイトデザインを検討していた頃
プロジェクト名が決まり、サイトデザインを検討していた頃

「(現地の生活環境が)予想以上にひどいなと…。

日本人の感覚からすると、水道が引かれてないという状況がまず想像できない。

こりゃ先は長いぞと思いましたね。学校も大事だけど、インフラ整備もかなり急がなきゃいけないんじゃないかな…」

 

あまりにも大きな現実を前に、我々ができることなんて本当に小さいものだということを思い知らされました。

しかし同時に「だったら、我々のできる小さいことをできるだけ長く続けよう」という想いが湧き上がってきました。

本プロジェクトの発起人である株式会社マーケットトラスト代表取締役の狩野 富は、この学校建設のために大きな資金を投じました。

我々事務局メンバーはそれをより良い形で実現し、カンボジア全土の子供たちをカバーすることはできないけれど、縁があって支援することになった学校の生徒たちに、まず快適な校舎やトイレを建ててあげるということからはじめようと。そして、この活動を通して日本の方々がカンボジアや世界の貧困地域に想いを向けるきっかけになればと思い、WEBサイトやFacebookから情報発信をしてきました。


そのうち、「やくそく」プロジェクトの活動を知って支援の手を挙げてくださる方々が現れはじめました。

ある歯科医師の方は、医療支援で何か手伝うことはできないかと提案してくださいました。まだ受け入れ体制がなかったために実現しませんでしたが、初めていただいた支援の声に事務局一同感激したことを覚えています。

 

そして今回、事務局 増田(まっすー)の幼馴染みである2人の方が支援の声を挙げてくれました。

一人はミュージシャンのKOSMIC(コズミック)さん。まっすーとは同じ少年野球チームだったり、一緒にギターを弾いていた仲。

もう一人はレンタルドレスショップ「By Magic」を経営している中村美佐江さん。

まっすー、KOSMICさんとは小、中学校までずっと一緒で、一番仲が良かった3人だそうです。

その後、転校や卒業で離れ離れになった3人は、ひょんなきっかけから26年ぶりに出会うことになります。

そこでまっすーから聞いた「やくそく」プロジェクトにとても共感してくれて、2人はチャリティーライブを開催することを提案してくれました。

 

3人の再会から数ヶ月、話はトントン拍子に進み2015年7月17日(金)に横浜でライブ開催が決定。学校建設の支援先である「JHP 学校をつくる会」をはじめ、「カンボジア王国政府観光局」のFacebookでも紹介してもらっています。

事務局まっすーの幼馴染み。KOSMICさん(右)と中村美佐江さん(中央)
事務局まっすーの幼馴染み。KOSMICさん(右)と中村美佐江さん(中央)

まっすーから「やくそく」プロジェクトの話を聞いた時の二人の感想は


中村美佐江さん(以下:ミサエ)

「カンボジアって、アンコール・ワットくらいしか知らなかったんですけど、話を聞くとなんかすごいことをやってるなと。カンボジアのことは全然知らないけど、本当に不思議なきっかけで26年ぶりに3人で再会したということもあって、私も何かできないかと「カンボジアに行ってみたい!」とすぐに思いました」


KOSMICさん(以下:KOSMIC)

「久しぶりに3人で集まった時に博道(まっすー)からプロジェクトの話を聞きました。でもカンボジアのことは本当に何にも知らなかったんです。そこで『僕たちは世界を変えることができない。』という映画を観てみてくれって言われたんですね。映画の内容がどうというよりもカンボジアをイメージできるからって。

僕も自分の音楽が社会や人をテーマにしていることが多いんです。世界中の人たちは「“いま”という時間を共に生きているんだ」ということ想い描くことってとても大事だと思っているんです。これまでも世界とつながっていたいという想いが強かったんですけど、じゃあ具体的に何をというきっかけがなくて、今回の話を聞いたとき「それ乗った!」という感じでした(笑)」

 

まっすーは言います。

 

「プロジェクトをやっていくうちにね、不思議と支援の声が集まってくるんですよ。僕らは本当にたまたまこの時期に再会して、しかも26年ぶりに。それが瞬く間にチャリティーライブという形になっちゃった」

そして、2015年5月、支援校であるバンティアイチャックレイ中学校の建設工事もいよいよ佳境を迎え、「やくそく」プロジェクト事務局メンバー全員でカンボジアを訪問することになりました。

 

お馴染み、たやまん、まっすーコンビをはじめ、プロジェクトの裏方を支えてきたメンバーきっての肉体派の福岡(フッキ)は、今も現役でプレーするサッカーで何かできないかと考え、今これを書いている私、星野(ほっしー)も取材班として子どもたちの声、表情を少しでも多く集めて現地の今を伝えたいと思いました。

また今回の旅には、前出のチャリティーライブを控えたKOSMIC、ミサエの2人もカンボジアの現状をその目で見ておきたいという想いがあり同行することになりました。

今回の訪問の主な目的は、

  • 学校建設工事の進捗状況の確認、完成に向けての細部の打ち合わせ
  • 今回の学校建設での大きなアイデアの一つである屋根の遮熱塗料の塗り方のレクチャー
  • 2校目の支援候補地への視察
  • 生徒や先生への取材・撮影

さらに、はるばる日本から子どもたちに会いに行くのだから、学校では思いっきり生徒たちと触れ合ってきましょう!ということで、それぞれが色々なアイデアを持って学校視察に臨むことになりました。

どんなことが行われたのかは、後ほどたっぷりご報告します。

 

 

さて、前置きが長くなりましたが、かくして、それぞれの想いを持って、総勢6名での出発となりました。

今回も笑いあり、涙あり、事件ありのカンボジア訪問、

 

「カンボジア道中記2 ~たやまん、まっすーと仲間たち~」

 

はじまり、はじまり〜