カンボジア道中記
たやまん(田山 正胤)
株式会社マーケットトラスト
「やくそく」プロジェクト事務局代表
「やくそく」プロジェクト事務局代表として、プロジェクトの全体を統括。支援先との協議や会計管理を担当。いつも冷静沈着、人をイジらせたら右に出るものなし。強面だが、笑うとかわいい。
まっすー(増田 博道)
株式会社インスパイアリング 代表取締役
「やくそく」プロジェクト実務責任者
株式会社マーケットトラスト代表取締役の狩野とは10年以上の付き合い。現地調整や建設の進行管理など、プロジェクトの最前線を担う。腹痛と闘いながら現地に向かう熱血漢。今回が2度目のカンボジア。
第1話「プロローグ - 「やくそくプロジェクト」発足秘話(インタビュー)」
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神奈川県某所
田山(以下 たやまん)
あれ!?ちょっと待て。
まっすーお前何か髪切ってきてない? この撮影のためか!
増田(以下 まっすー)
え、ち、違いますよ!
たやまん
いや絶対そうだ!なんかスッキリしてるもん。
俺なんかこんなヒゲぼさぼさなのに…。
まっすー
いや、ホント違いますって。
明日からのカンボジアで挨拶があるから、その時撮られるから。
たやまん
結局、カメラ意識じゃん!(笑)
「やくそく」プロジェクト、たやまんとまっすー、プロジェクトの最前線を担っている二人。プロジェクト発起人の狩野とは株式会社マーケットトラスト設立以来、行動をともにしてきた。カンボジア学校建設の話を最初に聞いていたメンバーでもある。
----はじめは、どんな状況で狩野さんから学校建設の話を聞いたのですか?
まっすー
色んなシチュエーションで何度も聞いてましたね
たやまん
うん、色々なところで話してた。
自分として最終的にやるべきことって話になったときに、やっぱりボランティアをやりたいって話をしていましたね。
まっすー
社員を集めて宣言するっていうよりも、飲んで、夢を語ったりするときに「俺、学校建てたいんだ…」ってそんな感じで話していましたね。
----お二人はどのくらい本気にしていましたか?
まっすー
いや、本当に建てるんだろうなと思いました。
たやまん
言ったことは必ずやる人なんで、いつかはやるんだろうなと思っていましたけど、でも当時は会社を設立したばかりだったんで、会社が軌道に乗るかの方が心配でしたけどね(笑)
----カンボジアの印象は?
たやまん
僕らが子供のころ、貧困の国と言えばカンボジアだったんですよね。当時はポルポト政権が倒れて間もなかったり、地雷の問題だったり世界の注目を集めていた。
で、今回カンボジアを支援することになって改めて現在のカンボジアを見てみると、あの頃と全然状況が変わってないんですよ。近隣のタイ、ベトナムとかと比べてみてもギャップがすごい。
まっすー
たしかにタイと比べると全然ちがう。
ひどい戦争をした国はたくさんあるけど、知識層を全部殺しちゃうとか、人口3分の1いなくなっちゃったとか、当時、凄惨な出来事がありすぎて、今でもその傷跡の度合いが計り知れない。
たやまん
シチュエーションは違うんだけど、国土がめちゃくちゃになって、敗戦の焼け野原から立ち直った日本とダブるというか、支援するのはここしかないという想いが私たちの中にもありますね。
自立した国家として復興、発展していくためには、やはり教育が一番大事で、特に虐殺によって社会を牽引していくべき重要な年代の人たちを失ったカンボジアにとって、教育環境の整備は何よりもまして優先課題だと感じています。
----いよいよプロジェクトが始動することになります
まっすー
2014年8月8日にタイで新たにビジネスをするための会合に私も狩野さんと同席しまして、狩野さんはすでにカンボジアに行く話をその方々にしていたんですけど、その時、私に「増田、一緒にカンボジア行くぞ。学校建てるぞ」と直接話してくれたんですね。
最近話が出ていなかったし、いきなりだったので驚いたんですけど、10年以上前から聞いていた話ですから、鳥肌がブワァーっと立ちましたよ!「あぁ本当に建てるんだ」って。やるとは思ってたけど本当にやるんだって(笑)
たやまん
僕はその話をまっすーから聞いて知りました、社員なのに(笑)
----そして狩野さんからプロジェクトの任務を任されることになるわけですが
たやまん
実はね、最初は狩野さんからプロジェクト任せるって言われたわけじゃないんです。
----と言いますと!?
たやまん
「計画が発表になって、色々なところで話が出るようになると、中には心配する声もあって「そんなに簡単にできないんじゃない?」みたいなことを言われたりもしたんですね。
私はそれを聞いて気持ちに火がついたんですよ。これから大きなことをはじめようとしている人間にそんなこと言うなと。狩野さんは一度言ったら必ずやる人ですから、それをカタチにするのは俺たちの役目だって。「誰がどう言おうと、このプロジェクトを成功させる!」という強い気持ちを持ちました。
まっすー
私は最初に一緒にカンボジア行ってますし、直接「学校建てるぞ」って言われましたから、もう自分がやるつもりでいましたね。
たやまん
まっすーの想いも聞いてたし、俺たちでやろうと。
まっすー
そこで僕らは狩野さんのところに行ってやくそくしたんです。
「この学校建設、私たちがカタチにします」って。
----2014年11月に、お二人でカンボジアに行くことになった経緯は?
まっすー
2015年に学校を建てるという目標から逆算して、何としても2014年11月には学校を見てこなきゃいけないと思っていて、支援校を最終的に決めなきゃいけなかったんですね。
たやまん
カンボジアでの学校建設はもちろん我々だけではできませんから、現地で色々な方にお世話になり最終的に「JHP学校をつくる会」さんとのパートナーシップにより計画をスタートさせることになりました。
そしてまっすーが言ったように最終候補に挙がった学校の視察と、既に支援を受けて建てられた学校を見学させてもらうために行ってきました。
まっすー
行く前、すごい気合い入ってたよね、
カンボジアのすべてを受け止めるって(笑)
たやまん
うん、初日の夜まではね(笑)
いや、気合いは今でも入ってるよ!
まっすー
…詳しくは本編にて。
それでは、たやまん、まっすーコンビが送る
「カンボジア道中記」はじまり、はじまり〜
<第1話 了>