「やくそくプロジェクト8」完了!
8校目の「ポーロング小学校」新校舎が完成しました!
年々増加する生徒に対して不足する教室。既存の校舎も老朽化が激しく学校運営が逼迫していたポーロング小学校。
( >>詳しくはこちら )
「やくそく」プロジェクトの支援が決定し、2024年11月から着工した新校舎建設工事は順調に進み、今年2025年1月の終わりに無事に新校舎1棟(3教室)とトイレ1棟(4室)完成。
また、生徒と教職員用の机と椅子も搬入され早速授業での使用が開始されました。
そして2025年2月。新校舎の完成贈呈式に、代表 狩野 富をはじめ、おなじみ「やくそく」プロジェクトメンバー、そしてJHP学校をつくる会の方々と出席してきました。
2025年2月8日夜 羽田空港にて―
ほっしー「お疲れ様でーす!今回もよろしくお願いします!」
メンバー一同:ニヤニヤ( ゚∀゚)
動画を回しながら近寄ってくる まっすーとミサエ

まっすー「えー、緊急で動画を回しておりますw ほっしーさん今回は大丈夫なんですか?( ゚∀゚)」
ミサエ「大丈夫なんですか?
本当に今回は行けるんですか?( ゚∀゚)」
ほっしー「えー、今回そこから!?笑」
・・・・・・・
昨年(2024年)11月某日―
我々は同じようにここ羽田空港に待ち合わせた。
たくさんのお菓子の預け手続きを終え一安心。あとはそれぞれチェックインして乗り込むだけ。いつもの流れである。
チェックインカウンター「あー、ホシノサン、カンボジア入国のためのパスポートの残存期間が足りないので出国できません…」
ほっしー「え!?そんなはずは…4月まで有効期限ありますけど、、」
カウンター内で何人かで相談する職員
チェックインカウンター「すみません、計算しましたがやはり足りません。カンボジアに入国するには6ヶ月の残存期間が必要なのですがホシノサンは7日間足りません、、」
Σ(゜Д゜;)ヒーー そ、そんな、、
ほっしー「え、そ、そんなの聞いたこと、だってビザあるしっqwwerttyuui・・・」
チェックインカウンター「カンボジア大使館のHPなどには出てるかと…」
まっすー「何とかなりません?」
チェックインカウンター「私たちではどうにも…」
ボス「ほっしー、ダメだこれは、、」
その後、ボスを中心に何とか出国できる方法はないか思案してくれるも、解決策は見いだせず、、
ほっしー「すみません、、ご迷惑おかけします。みんな気を付けて、、」
まっすー「いやーショック、、でもいい道中記のいいネタになったね 笑」
トッシー「撮影とか心配、でも我々で頑張ってやってきます」
スーツケースを抱え、出発の一行を一人苦笑いで見送るほっしーの姿はまさに「アメリカ横断ウルトラクイズ」の脱落者のそれだった…(若い人は分かりませんね 笑)。
※皆さん、上記のように、カンボジアに入国するためには、有効期限中でもパスポートの残存期間が6ヶ月以上必要です。残存期間は訪れる国によって異なります。ご注意を!(ほっしー談)
・・・・・・
話は戻って、2025年2月8日羽田空港
ミサエ「で、大丈夫なの今回は?」
ほっしー「もう完璧!パスポートもビザもバッチリよ!入国さえできれば後はもうどうでもいい」
まっすー「えーっと、、そこはちゃんと仕事して」
トッシー「さぁ行きますよ〜〜」
というわけで今回は無事全員揃っての出発となりました(笑)

・・・・・・
涼しい?カンボジアに到着
全員揃って無事に出発となったものの、飛行機が1時間遅れたため乗り継ぎがギリギリだったり、お菓子の段ボールが1箱ロストしたり、、色々な小トラブルに遭いながらも何とかカンボジアに到着。
さぁ、寒い2月の日本から来たけど、いつものようにムァっと暑いカンボジアの空気が、、、
…え?なんか涼しい
まっすー「なんか涼しいね!」
ほっしー「ほんと、爽やかで気持ちいいけど、カンボジアじゃないみたい。キー君、こんな涼しいことあったっけ?」
キー(カンボジア人コーディネーター)「サムイネ、こんなの珍しい」
10年以上来ていてこんな気温は初めてなので、やはり世界的に異常気象なのかなと感じました。
さて、ここから一路、今回の支援地プレイベン州のポーロング村へ向かいます。
約100km 3時間半の道のりです。
ミサエ「なんかさ、3時間半っていうと近いって感じちゃうよね。いつも5時間とかだから」
トッシー「ほんと、そう思う。でも散々飛行機乗ってこれから3時間半で近いって)」
慣れとは恐ろしいものである(笑)
ボス「ほっしーこれあげる」
ほっしー「ん?なんですか」


ほっしー「温泉の素! いつも持って来てるんですか?」
ボス「そう」
お風呂好きのボス。カンボジアでもサウナに入ったりします。
まっすー「俺はね、いつもこれを持ってきてます」

ほっしー「おー、ふりかけ!」
まっすー「いざという時のために( ゚∀゚)」
いざという時がいつかは分からないが(笑)皆それぞれの旅支度があるようです。
ーー
支援地近くの街に到着
前置き(?)が長くなりましたが、一行は無事に支援地に近いホテルへ到着。
目の前にはダム湖。湖沿いの道はキレイに舗装され、広場のような作りになっています。夕暮れにそれぞれのひとときを過ごしてしました。
ほっしー「結構栄えてない?街もキレイだね」
ミサエ「ホテルもキレイ!とりあえず部屋のシャワーチェックしなきゃ」
トッシー「前回(11月)はシャワーが水だったので、ホテル変えました!」
今回も万事ぬかりのない“久保田トラベル”なのでありました。
夜になり、現地NPO法人の「JHP 学校をつくる会」の皆さんと合流し、前夜の打ち合わせ兼食事会を行っていたときのこと―
小学生くらいの姉弟が店に入って来ました。
ボスに向かって手を出し、お金を欲しいというポーズ。
ボス「ん?なに、お金? …よし、これ持って行きな」

ほっしー「こんな店の中に入って来てまでって珍しいですね。しかも栄えている街かと思ったのに…」
ボス「ほんとだね」
お金をもらい、喜んで出て行った姉弟。
しかし、少しするとまたやってきて、こっそり別のメンバーにお金をせびろうとしている、、
ボス「さっきあげたでしょ、もう行きなさい。ズルいのはダメ!」
「バレたか」と言わんばかりのズル賢い笑顔を見せて走り去っていく子どもたち。
一見栄えていると思っていた街でもこうして夜な夜な物乞いのようなことをして回る子どもがいる。カンボジアは我々の活動当初から比べると格段に発展してきているかと思っていましたが、実情はまだまだ厳しいようです。
ーー
いざ、8校目の完成贈呈式へ!
さて、いよいよ8校目の贈呈式当日。一行はポーロング小学校へと出発。
会場は既に子どもたちと村民で満席!奥には完成した校舎がそびえ立っています。
何と言っても今回は人数が多いため、お迎えの花道ではなく席について歓迎の拍手で迎えてくれました。

大きな歓声に迎えられ、いつものように僧侶の読経から式典の開始です。
学校長や郡長など来賓の挨拶、そして今回プロジェクトを代表しての挨拶は事務局代表のまっすーです。
まっすー「この校舎は皆さんのために建てられました。ここで学び成長し、将来の夢を叶える一歩としてください!」
いつになく清々しい笑顔を見せながら子どもたちへメッセージを贈ったまっすー。
贈呈式後に我々プロジェクトメンバーにこんなメールをくれました。
「贈呈式の壇上に立ち、目の前に広がる光景を見た瞬間、胸が熱くなりました。
満面の笑みを浮かべる子どもたち、新しい校舎を前に喜びをかみしめる先生や地域の皆さん。
この笑顔を見るために、狩野社長は10年以上歩み続けて来たんだなと改めて強く感じました。
「増田、カンボジアに行くぞ!学校を建てるぞ!」ついにその日が来たのかと、鳥肌が立ったのを今でも昨日のことのように覚えています―」
(※全文はプロジェクトページの最終段に掲載しています)

そして、もうひとつ。
前回参加してくれた、東京のバレエスクール「ケイナカノ クラシックバレエアカデミー」主宰の中野敬子先生からもメッセージを預かり、子どもたちへ贈りました。
「皆さんは本日、とても大きく自分たちの力では手に入れる事ができない大きなチャンスをもらいました。
このチャンスを利用するかしないか、ここからは皆さんしだいです。
日本にはチャンスはあるのに生かせない人が沢山います。チャンスに気づかない人も多いです。
皆さんもここまでは他人からのギフト。これからはこのギフトを上手く使い、沢山勉強して、知識と教養を持った経験豊かな立派な大人になって下さい。そして、いつの日か狩野社長と同じように人や社会の為に何かできる人間になって下さい。
遠い日本の空から応援しています。(一部抜粋)」
プロジェクト発足10年。実に色々な方がこのプロジェクトに協力してくださいました。
そのどれもが、着実に子どもたち未来に結びついているのだと思います。
ーー
ミサエの隠し玉?
ここに来るまでの途中、ミサエはこんなことを言っていました。
ミサエ「今回はねぇ、隠し玉があるのよ♪」
ほっしー「え?なになに?」
ミサエ「な・い・しょ♥」
ほっしー(…こわっ Σ(゜Д゜;))
式典も順調に進み、いささか、というかかな〜り長い(笑)郡長さんの話を抜け出したミサエ。
ミサエ「今回の隠し玉はねぇ、、じゃーん!!」
取り出したのはジャボン玉。
ミサエ「聞いたところによると、こっちにはシャボン玉ってないんだって。驚くよ〜〜♥」
ほっしー「えーっと、、ミサちゃん、シャボン玉ってもう渡したの?あっちで子どもたちがやってるけど…」

ミサエ「え?えー!? まだ渡してないよ。なんで?なんで持ってるの??」
ほっしー「しかも吹かなくていいやつ持ってるじゃん(笑)、そもそもジャボン玉ないってどこ情報よ」

ミサエ「悔しーー!私もやるわ!」
プレゼントして喜ばせるはずがなぜか張り合うミサエ(笑)
ぶーーーっ!!
ぶぶーーーーっ!!ぴーー
ミサエ「ちょ、、なにこれ?全然シャボン玉にならないぢゃん!」
スーーーー!
スススーーーーー!
自分たちのシャボン玉で大きな玉をつくる子どもたち
ミサエ「え、これ液薄いの?なんなの?もうなんのよぉぉぉ〜〜」
完全に暴投に終わった(笑)ミサエの隠し玉でありました。
「前回カンボジア行った時、JHPの人に子供たちが喜びそうなものってなんですかね?シャボン玉とかどうですか?と聞いたら、「おそらく私たちが支援しているような地域にはシャボン玉なんて売ってないしきっと喜ぶと思いますよ」ということだったので、今回目玉として贈呈式でシャボン玉をやろう!と思い、メンバーにも内緒で驚かせてやろうと100均でシャボン玉を購入しました。
そしたら、すでに子どもたちシャボン玉で遊んでる…
なんだよーーー!と思いながら私も持ってきたシャボン玉を子どもたちに負けじと吹く...
詰まってるのか全くシャボン玉にならない...そして子供たちやお母さんたちに笑われる…
しまいには子どもたちがかわいそうに思ったのか交換してくれました(笑)
お母さんたちには呆れられながら爆笑されましたが、とてもいいコミュニケーション&子どもたちとの思い出が出来た(?)ので結果的にはよし...かな? JHPの人にクレームだ!(笑)」(ミサエ後日談)
ーー
トッシーにまさかのライバル現る!!
毎回旅のプランを完璧に練り、配るお菓子を完璧に手配し、いつも冷静沈着な男トッシー。
式典での役割はお菓子配りとなんと言ってドローン撮影。
ドローンの操縦技術はメンバー随一!ドローンを自在に操りいつも村の子供たちを歓喜させてきた。
そして今回も子どもたちと戯れながら、順調にドローン撮影を行っていた。
…はずだった。
ギュィィーーーーン!!!

Σ(゜Д゜;)!?
トッシー「え?、、、ダレ??」
いつの間にか、少年僧がトッシーの隣に立ち、自分のドローンを飛ばしている!
ドローン僧「にこ〜〜〜っ(ˊᗜˋ*)」
トッシー「あれレースとかで使うような、超速くて操縦シビアなやつだよ!マジか」
ボス「お前負けてんじゃん(笑)」
「いや〜、びっくりしました。いきなり俺の目の前に小さいドローンが飛んできて自分のドローンが電波障害になったので誰だ?ってなったのですが、僧侶のおにーちゃんが操縦してたからマジ?そんな事あるの?って(笑)
経済発展著しいカンボジアの中でそれに取り残されたこんな田舎にも文明の波が押し寄せてきてるんだなと実感しました。
またドローンの操縦がめちゃくちゃ上手くて職業に出来るレベル。やはり若い力は凄まじいと実感しました」(トッシー後日談)
ーー
総重量65kg!
灼熱のお菓子配り
さて、式典も順調に進み、今回も子どもたちお待ちかねのお菓子配りの時間です。
その量4,000個、総重量65kg!ダンボール13箱をはるばる日本から運んで来ました(空輸の途中で1箱ロスト…泣)。

前回同様に約500人の子どもたち、先生、村民の皆さんに配っていきます!
前回は関係会社やバレエ教室の皆さんなど参加人数が多かったので助かったのですが、今回はプロジェクトメンバーのみ。
撮影係ほっしーの「大丈夫かなぁ〜」という心配には及ばず、すでにスタンバイOKのやくそくメンバーたち!
トッシーの陣頭指揮のもと、配置や順序もバッチリ!これも10年の経験のなせる技です。
そしてボスはいつも一人も貰いそびれがいないように、学校中をまわって配ります。
配りはじめて間もなく―
トッシー「あ、、暑い、、、」
まっすー「アッツーーーー!」
ミサエ「ほんと、朝あんなに涼しかったのに暑くなってきた、、」
朝到着したときは27℃ほどでカンボジアとしては涼しく、「今日は楽だね♪」と話していたメンバーたち。
日が高くなり気温が一気に上昇。ジリジリとした日差しがメンバーを照りつける。
トッシー「いやー!まだまだ列があんなに…」
まっすー「がんばろう!」
さすが総勢約500人!まだまだ長蛇の列。ここからは気力の勝負。
子どもたちの笑顔のため、プロジェクトの使命のため、そして自分自身の「やくそく」のため、最後まで頑張って配り切りました。
「もうね、ワタシたちも歳だから、、年々体力キツいっすよ 笑」(ミサエ談)

ーー
8回目の完成贈呈式を終えました
その他にもいつものように文房具の贈呈やテープカット、植樹など各式典を行い、8回目の完成贈呈式も無事に終えました。
広々とした教室と綺麗なトイレ。いつ見ても新校舎は気持ちが良いです。
ポーロング小学校はますます人数が多くなり、この校舎もすぐにフル活用されることでしょう。
最後に集合写真を撮り、「やくそく」プロジェクト8は無事に完結となりました!

ポーロング村の皆さんは大人も子どもも皆フレンドリーで笑顔のたえない人たちでした。
毎回、一期一会の出会いではありますが、この校舎を通じてお互いの記憶に残り続けることでしょう。
今回のドローン少年のように、毎年訪れるたびにカンボジアの発展に驚かされます。
一方で夜物乞いの姉弟のように、貧困に苦しむ人たちもまだまだいるのも現実です。
村を離れる道すがら―
ほっしー「狩野さん、また次もすぐ始まりますね。いよいよ9校目です」
ボス「ね。またすぐ始まっちゃうねー」
ほっしー「どこまで行きましょう?」
ボス「わかんない、体が元気なうち。でも求められればいつでも応えられるようにはしておきたいよね。それだけ」
「やくそく」プロジェクトは11年目をスタートさせています。
本当に困っている地域、本当に求められている人たちのもとへ
まだ見ぬ世界に想いを馳せて―
「やくそく」プロジェクト8<完>
文責・写真:星野大起(「やくそく」プロジェクト事務局)